本来、当専攻科は、国家試験に向けての勉強を学校に登校させて実施したいと考えています。
しかし、一昨年からのコロナ禍において、学生が登校できない、自宅学習を余儀なくされる状況となりました。
勉強の進捗が把握しにくく、また、学生も湧いた疑問を解消するのにメールだとタイムラグや入力の手間が発生し、質問しにくい状況が生まれてしまっていました。昨年はできるだけこまめにメールで声をかけたり、LINEを活用したり、時折Zoomで呼び出したりしながら進捗把握をしてきました。
でもどちらかと言うと、教員側からの発信になりやすく、学生側からのアプローチがしにくかったように思います。このことは私たち教員も、オンライン化にまだ慣れていなかったということも言えます。
1期生の国試対策の時のように、顔を見ながら、話しながら、背中を押すことができないだろうか。
2期生の国試対策のときのように、自宅で一人閉じこもった勉強では不安や息が詰まった勉強になりやすかった勉強環境をどうにか解消できないだろうか。
いろいろ考えて、Zoomを開きっぱなしにして、思い立ったら質問に学生の方から来れるようにすることで、双方向で利用し、声を聞き、会話をしながら対応をしてみることにしました。思いついたのはいいけれど、私一人では負担が多い。他の教員の先生に投げかけたら、自分も入るよと後押ししていただけました。
ズームをずっと立ち上げておいて、ブレイクアウトルームを利用して複数の教員と学生または学生同士の口頭試問の場にしたり、聞きたいことがあったら学生側から入ってくる事ができるようにすることで、学校で勉強している環境にできるだけ近くする取り組みになりそうな予感です。
1人だと誰とも話さない1日が生まれてしまいやすい自宅学習も、誰かと会話する時間が生まれることでメリハリが生まれます。
少人数の専攻科だからこそ、こういう試行錯誤を積極的に取り入れることができているかなと思います。
できるだけ、顔を見て会話をすることによって、その学生の知識の不足に気づくこともでき、課題を見つけることもできているように思います。
コロナがなくなっても、オンラインはなくならない、という話も聞きます。
私たち教員もこうやって経験を重ねて、どのような支援が必要か、効果的か、など、検証を重ねていく必要があると思いますが、私たちはいつも、学生にとってどうあれば学び続ける姿勢を持ち続けられるか、考えながら、その時その時のベストを尽くしていきます。
学生さんも受け身にならず、一緒に考えて一緒に行動し、一緒に作っていってもらえたら嬉しいです。それは患者さんと一緒にリハを作っていくST臨床と同じだと、私は思います。
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