当専攻科について
◎中四国唯一の大卒2年制の言語聴覚士養成課程
2017年10月31日付で、広島都市学園大学 言語聴覚専攻科の設置が、文部科学省より認可され、2018年4月に開設いたしました。
言語聴覚士になるためには所定の養成課程のある学校で単位を取得する必要があります。
様々な取得方法がある中で、当専攻科は大学卒業者を入学対象者とし、2年で言語聴覚士国家試験受験資格を取得することができる、中四国唯一の養成課程です。
大学を卒業してすぐから、社会人経験を経た世代、子育てをしている方、様々な年代の学生が集まり、幅広い価値観に触れながら、「言語聴覚士になる」という同じ目的のために切磋琢磨し学びを深めます。
◎社会に貢献でき、学び続けられる人材育成を目指して
国家資格の取得は、目的ではなく手段です。
当専攻科は、国家資格取得を目標に指導をしているのではなく、資格を取得した後の、社会貢献できる人材の育成のため、臨床に根ざした知識や技術の習得ができるよう、教育カリキュラムも工夫しています。
ことばの障害はみえづらく、その苦しみは計り知れません。
私たちはコミュニケーションや食べる・飲み込むことが困難になった方々に寄り添い、支援するリハビリテーション専門職として、知識と技術を磨き、活かすための「自己研鑽力」、学び続けられる人材を育成したいと考えています。
◎実践を学ぶ演習室
言語聴覚演習室には、聴覚検査の機器、病院や療育機関を想定し、見学がしやすいようマジック・ミラーを備えた成人・小児の演習室があります。
また、この演習室は言語聴覚研究所付属相談室も兼ねており、実際に言語聴覚士である教員が相談・訓練を行っている場面を見学する事ができます。
校内に本物の臨床現場があることにより、観察力・実践力を養う事ができる環境を備えています。
◎働いていた方には一定の学費補助があります。
専門実践教育訓練での「教育訓練給付金」制度とは、働く人の主体的で、中長期的なキャリア形成を支援し、 雇用の安定と再就職を促進することを目的とする雇用保険の給付制度です。
一定の条件を満たす雇用保険の被保険者※(在職者)、または被保険者であった方(離職者)が、 厚生労働大臣の指定する専門実践教育訓練を受講し修了した場合、本人が支払った教育訓練経費の一定割合額(最大112万円)ハローワークから支給する制度です。
※被保険者とは、一般被保険者及び高年齢被保険者をいいます。
この制度を活用し、キャリアアップ、キャリアチャンジをしてみませんか。
カリキュラム
言語聴覚士になるために必要な専門知識・技能を2年間で集中して学びます。
アクセス
広島市内のベッドタウン、西風新都の入り口にあり、アクセスは良好です。
市内中心部からもバスで通学がしやすく、また自家用車での通学も可能です。
近隣には大学が多く、学生用のアパートもたくさんあります。
専攻科の日々
◎講義
朝9:00から講義が始まります。
1コマ90分。午前2コマ、午後3コマの枠があり、おおよそ2~4コマの講義を行っています。
多いときは5コマの日もあります。
登校日はおおよそ8:30すぎから学生がちらほらやってきて、講義の準備をします。
一般科目がないので講義室の移動もすくないです。
全科目必修である言語聴覚専攻科において、出席は必須となります。まずは学び続けられる環境を整えて臨みましょう。
オンラインの場合には、Zoomを使用します。
現在、天候不良や外部講師の講義などでオンライン受講をしてもらう時もあります。
指定されたミーティングルームに待機し、開始を待ちます。
オンライン講義を受講するためのインターネット環境やパソコンなどの通信機器の準備が必要です。
◎期末試験
1つの単元が終わるごとに、期末試験があります。
専門知識として身につけるための学びですので、レポート提出だけ、という科目は少なく、試験を行う科目が多いです。
日々の講義の予習復習を丁寧に行うことが単位取得のためだけでなく、実習や国家試験を乗り越える力になります。
◎演習
演習は様々。
教室でグループワーク、ビデオ視聴、演習室で機器の操作、実技試験など。
外部講師は臨床現場のSTや医師、第一線で活躍されている先生、臨床経験豊富な先生からのご指導をうけることができます。
そのため、土曜日の講義も多いです。
現場の先生方から、現場の今を学べるというのは、当専攻科の強みかなと思います。
現場の空気感を感じながら学びます。
◎健康を支える人になるために
言語聴覚士はリハビリテーションを担う職種です。
誰かの元気を支えるために、自身が元気であることが必要です。
生活リズムを整え、体調を管理し、自身の健康管理ができることは、働き続ける上で社会人としての基礎でもあり、リハビリテーション職の基本でもあります。
学生生活においては、医療職に従事することを見据えて、日頃から心身ともに健康であること、感染リスクや衛生管理、医療倫理などへの意識を高めています。
◎実習
実習は1年生のときに4週(20日)、2年生のときに8週(40日)実施します。
実習地はできるだけ希望に沿いながら、教員が調整を行います。
現場の仕事に触れ、座学の学びを確認し、座学の知識で足りない物を持って帰ってきて、2年の学びにつなげます。
緊張感いっぱいですが、実習を通して想像力が培われ、学びが深まります。
◎実習報告会
実習が終わると、それぞれが実習で担当した症例や実習内容について報告する、実習報告会を行っています。
実習の内容は行った施設によって異なるため、報告会を通して経験を共有しあいます。
知識を共有し、疑問を持って傾聴し、礼節を持って質疑応答する。
主体的な学びの実践の場になっています。
◎チューター制度
本学は学生一人ひとりに向き合うために、チューター制度を導入しています。
教員が「チューター」となり、よりきめ細かい支援を実施する制度です。
将来の目標実現に向けて、また、学習面以外にも、日々の学生生活の中で学生たちが感じる不安をしっかり受け止め、何でも相談できる身近な存在として学生生活全般を公私ともにサポートしていきます。
◎1年生
授業がびっしり詰まっている1年生前期。
医学用語や音声学、言語学に苦戦しつつも、勉強のリズムが少しずつついていきます。
1年後期から少しずつ空いている時間も出てきますが、それは「予習や復習」の時間。積極的に教員やクラスメイトに質問をしましょう。
◎2年生
1年時の終わりの実習を経て、専門知識を固める2年生となります。
前期は演習が中心。空きコマが多いのは、演習の準備やレポート作成にしっかり時間をかけるためです。
2年前期を終え、再度OSCE(実習前実技試験)を経て、今度は8週間の実習に向かいます。
◎就職活動
2年の春以降は、講義や実習と並行して就職活動を行います。
言語聴覚士の求人や採用試験は夏~秋にかけてが多いです。求人票を見たり施設見学に行ったりしながら少しずつ情報収集をし、自分に合った職域や地域の中からエントリーをしていきます。
◎実習前実技試験(OSCE)
臨床実習で求められる技能の習得を確認するための試験を、実習前実技試験(OSCE:オスキー)といいます。
試験ではありますが、自分が気づかない癖や行動、質問への答え方など、実習に向けた対策を取れるように指導してもらい、来る実習に備えるための時間です。
模擬患者である教員の向こうに、実際の患者さん像をいかに重ねられるか。想像力を働かせながら取り組みます。
知識不足や検査等の練習不足があるとそれもにじみ出てしまいます。上手い下手よりがんばって習得しようとした努力の跡が感じられる学生になってほしいと願います。
◎国家試験対策(模試)
国家試験に向けて、2年生の1年間を通して、模擬試験(模試)を10回程度行っています。
午前100問2時間半、午後100問2時間半の国家試験時間と同じ配分、同じ時間帯に行い、国家試験に慣れることが大きな目的です。
合格点に達せるかどうかも大事な目安ではありますが、出題傾向を掴んだり、自分の解答の癖を知ったり、時間配分を考えたりすることで、本番に最大限のパフォーマンスができるように練習を重ねていきます。
◎言語聴覚士国家試験
言語聴覚士の国家試験は年に1回、2月中旬に行われます。
試験は午前、午後、各2時間半、各100問。計5時間200問の試験です。
中四国の受験会場は広島のみで、当専攻科は試験会場に最も近い養成校になります。
Ⅱ期の実習が終わったら、2年生は国家試験対策一色になります。
これまでの学びを復習し、模試や総合演習科目を通して、弱点を克服しながら勉強を進めます。
言語聴覚士の試験範囲は幅広く、最後の約3ヶ月は『人生でいちばん勉強した』と言う学生さんもいました。
知識を問う試験ではあるのですが、精神力も試されている、実習や演習での学びをきちんと踏まえている、そんな気がしています。
広島都市学園大学 言語聴覚専攻科って、実際のところどうなの?
言語聴覚士養成校の口コミや評価サイトは色々あるのですが、当専攻科は大卒2年課程。大学情報にも専門学校情報にも転職サイトにもなかなかマッチしてこないので、『実際の中身がわかりにくい!』と思います。
そこで、学生のナマの声を掲載していきたいと思います。
一学年何人くらい?教室の雰囲気は?
少人数でアットホーム、だからこそひとりひとりの存在感が際立ちます。
◎10人前後です。こじんまりしていて丁度いい。居眠りはしにくい笑。
◎教室移動があまりなく、ずっと教室にいる感じです。
◎長時間講義を履修するには椅子が硬くて痛いので、クッションを持参しています。
◎下駄箱で上靴に履き替えて教室に入ります。大学のときは土足だったので新鮮です。
◎Wi-Fiあります。
◎建物は年季が入っているけど、トイレは割ときれい。
◎教室は3階だが、学生はエレベーターを使えない。ギリギリ登校するとしんどい。
年齢差のあるクラス、実際どうなの!?
様々な年齢の学生が集う!
初めは気兼ねすることあったり、遠慮するところもあったりしたけれど、なんだかんだで『刺激になる』『励みになる』『想いを共有できる』という意見が圧倒的でした。
◎前職も様々、年齢も様々で、色々違った目線や考え方なので、意見を聞いたり学ぶことも多いです。
◎違う年齢層のクラスや、様々な経験をしてきたクラスメートと話すのは勉強になりました。
◎いろいろな話ができたり、皆さん話を聞いてくれます。
◎人生経験や出身の違いなどがあり、考え方も違うのでとても刺激になってます。
◎クラスの全体的な雰囲気は良く、学生同士で勉強について困ったことを尋ねやすいと思います。
◎明るくて、優しい。皆んなで助け合えるクラスです。
◎コミュニケーション力が高く、話しやすい雰囲気です。
◎目的が同じで意識が高いので、モチベーションをもらうことができます。
教員の印象は?
たくさん話して、たくさん考えて、たくさん悩む2年間。
時にそばで、時に少し先で、時にみんなの背中を見つめて指導をしていきます。
◎とても学生思いで頼りになる。STという職業に熱い思いと誇りを持っていらっしゃいます。
◎どの先生も、親身になって下さるので頼れます。
◎質問しやすく、話しやすかったです。
◎生徒に寄り添った指導をしようと奮闘してくださっています。
◎1人1人の意見を聞く場を設けてくださり、悩みなど打ち明けやすい環境と雰囲気です。
◎各分野において専門の先生方が揃っているため、専門的な知識を身につけることができる環境にあり、質問も概ね答えていただけると思います。
◎STとしての仕事にとても誇りを持っておられて、早く自分もなりたいなと感じます。
◎個性的です。
たくさんの科目、どうやって勉強してる?
勉強の仕方は人それぞれ。自分にあった方法を見つけていきましょう!
◎習ったその日に復習しています。
◎分からないことは講義直後に教員に質問してその場で解決できるように心がけています。
◎講義がない日にまとめて復習する時間を作っています。
◎自分の言葉で説明できるまで理解しようとしています。
◎その日授業をした科目で分からないと思ったものからやっています。
◎課題が出たものからやることにしています。
◎講義で大切だよと言われたところから勉強しています。
◎その日の復習や課題に取り組むので手一杯です!
◎得意な科目や特に関心のある科目については事前にノートやワードにまとめておき、テスト期間中の負担をなるべく減らすようにしています。
◎まだ勉強方法が確立できてないです。
◎休日に授業内容の予復習の時間を作っています。
これまでの大学や仕事と比べて、どうなの?ST専攻科の『いいね』と思ったこと
◎演習が多いところです。
◎就職前から実践形式を積める。演習がカリキュラムに多く組まれており、実用的な知識を身につけることができるところが魅力です。
◎事務の方がすごく丁寧に業務されており、学生生活を支えて下さっています。
◎学生が少人数な分、教員の方々が一人一人をよく見てくださっているのが嬉しく、かつ安心感があります。
◎クラスメートは真面目に頑張る人ばかりで頑張ろうという気持ちになれる。志が高い人達の集まりなので、とても勉強に集中しやすいです。
◎人数も少ないし、融通をきかせてもらえる部分(試験時間を空きコマがあるので移動させてくださるとか)はありがたいです。
◎少人数なので皆と仲良くなれます。ほかの専攻科に比べて人数が少ないので、先生と生徒の距離は近いと思います。
◎リモート対話で生徒の心のケアもしていただいて感謝しています。
◎社会に出た経験がある人が多いので、コミュニケーション能力も高い人が多く、経験談なども聞くことができて、教科勉強以外でも学習できる事が多いです。